ラグナロクオンライン内で起きるギルメンの日常や、恋(?)模様などなどを徒然に、期間限定で掲載しています。※時折BL要素が入りますので、ご容赦を。
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第一話
あの日、あの時。
君に出会えた奇跡……
もう、伝える事の叶わない君に
伝えたい事が有る
伝えたい、言葉がある。
俺に出会ってくれてありがとう。
俺を選んでくれて有り難う
ポカポカと暖かな日射しの、柔らかな草原の川辺りで、俺はねっころがって居た。
念のため言っておくが昼寝をしているんだ、倒れているわけじゃないぞ、決してクリーミーに向かって行って、不様に一撃も入れられずに、倒れているわけじゃない。
倒れているわけじゃないけど……
「プリースト様通りかからないかなぁ……」
そんなことを呟いて、目も開けられない状態のまま、倒れている
うう、天国の父さん母さん
息子は、貴方達の遺志を継がずに、冒険も始まった直後に
蝶に殺されて死にました
願わくば後世に、巨大な毒燐を振りまき、プロンテラが壊滅状態になった
凶悪ながの魔物と戦って果てた、名誉有る
騎士、ここに眠る
とか墓石に彫っていただきたく……
うん、まだ剣士だけどね…
ぶつぶつと、そんなことを呟いていると。
頭上から、ボーイソプラノの声が降って来た。
「あのぅ?大丈夫ですか?」
転がっている奴にくだらないこと聞くんじゃねーよ!
と、思いつつ。
素直に
「助けてください」
と、言ってしまうあたりが、情けない
いや!今はそんなことを言ってる場合ではないのだ。
そして、一泊の間を置いて、状態の回復呪文が、詠唱される。
「リザレクション!」
身体が動くようになれば、助けてくれたプリースト様にお礼を言おうと、目を開き、視線をめぐらせた。
そこに居たのは、自分と年の代わらない雰囲気のアコライトの少年だった。
「大丈夫ですか?良かった、成功して。」
胸を撫で下ろす、その少年は、さらさらの銀の髪を陽光に煌めかせ、今日の天気のような蒼い瞳を輝かせながらニコニコと笑い、話し続ける。
「僕、イグ葉のリザレクション、僕詠唱ミスで枯らしちゃうの得意なんだ」
イグドラシルの葉って・・・・露店で3・5Kとかで売ってるあれか?
そうか、あれを使って起こしてくれたのか、有り難う……
と、言う前に。
少年の問題発言に突っ込みを入れてしまう。
「……そんなのが特技じゃダメだろ?」
半ば呆れながら、アコライトの少年にそう返せば
「あはは、よく言われるんだ。」
照れたように、髪を掻き上げながら、笑う。
大丈夫か?こいつ…
てれるところでも笑うところでもないと思うが
あ。有る意味笑うところか…うん。
まぁ、いいや。
「助けてくれてありがとう、それじゃ…」
起き上がり、立ち去ろうとする俺に
「あ!まってまって!」
彼も慌てて立ち上がり、彼が使える、最大限の支援をかけてくれた。
ぼんやりした奴だと思ったのに、支援のスピードは絶妙で、聖職者としてはやっていけるんだなぁ、等と変な感心の仕方をしてしまう。
「ありがとう、俺ゲイン=アルファード又どこかで会えたら宜しくな」
突然の自己紹介に驚いたのか、アコライトの少年は大きな目をぱちくりさせていたが、暫くして笑顔で返してくれた
「こちらこそ、僕はアルシェ。皆アシェって呼んでるよ、又何処かでなんて言わずに、もし良かったら今からどこかにいかない?」
差し伸ばされた、細く白い手を掴んだときに、俺と君の運命は、決まっていたのかもしれない。
だけど、今でも。
あの手を君が差し伸ばしてくれて、良かったと思う。
君と重ねた日々の思い出は、今でも俺の心に鮮明に焼き付いているのだから
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古い小説ですがよろしくお付き合いいただければ嬉しいです
前作ハッピーライフにでてきたゲインさんのお話です
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榊とうる・柊魁也
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