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天「すげえ細かい造りだなあ、階段13段あったりして」
ロヴィ「あったし!怖いわ!」
天「あれ?何だこの袋?Rg?ラグナロクって意味かな」
ロヴィ「焼ごてみたいなのあるから石炭じゃない?元素記号とか?」
天「元素記号?炭素ってCだった気が……ッて、あーーー!ロヴィそれ触ったらダメな奴だ!」
ロヴィ「⁉︎」
天「確かRgッてレントゲンニウムってやつじゃだよ!」
ロヴィ「確かべインスでも黒い石集めて具合悪くなった人がいたね」
天「あれかな」
ロヴィ「リヒタルゼンが科学じっつけんならここは魔術でやってたのかな」
無実の人ももしかしたらガクブル
ラグナロク奥が深い世界です
又撮影旅行してみたいと思います
RO プリースト中心
榊とうるのキャラクター
アシェ(素プリ) ノア(アコライト) おおじいちゃん(大聖堂で一番偉い人)
柊魁也のキャラクター
G2(ハイプリースト) プランド(シーフ) マチエール(ハイプリースト)
が出ております
時系列としてはノアがアコライトになったばかり、アシェはプリーストになったばかり
ゲイン(騎士)とは付き合ってます
アシェとノアの出会いの話
ノアとプランドの出会いの話
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
古い、古い言い伝え。
それは、バードの歌う歌であったり、また教会の中に保存されている一冊の本であったり
おとぎ話のように語られている『お話』。
この世界の中心には世界樹と呼ばれる大きな樹が存在していて、それはユグドラシルと呼ばれていた。
世界の理、定義 命の源であり真理を司るとも呼ばれるその世界樹は、その一葉で死者を蘇らせることも、又人々が憧れてやまない不老の知識を得ることも出来るという。
その古い『お話』の中に虹の滴と呼ばれる子供の話がある。
この世界に生まれ落ちる際、世界樹の滴を浴びた魂はその恩恵を受け、銀の髪と虹の瞳を持って生まれてくる。
その魂を持つ者を手に入れることができれば、どんな願いも叶うという。
「っていう、お話があるの知ってる?」
乾いた空気とざらついた砂の町の片隅にある薄暗い小さな酒場。
宵闇堂と呼ばれるギルドのたまり場に突如現れそう皆に問いかけたのは、アシェと呼ばれるプリースト。
本名はアルシェという。
17歳になったばかりの彼は、銀の髪ではあるが先ほどのお話とは違い、春の空のような澄んだ水色をしていた。
「そういうお話があるのは知ってるけどね、君まさかカラーコンタクトでも入れてそのお話の主人公にでもなろうっていうのかい?」
やれやれという風体で答えるのはハイプリーストの衣装を身に着けた青年。
「確かに君の髪は見事な銀髪だけどね、やめたほうがいい、その『お話』にはいろいろな尾ひれはひれが付いているんだから」
一応の心配をしてくれているのか、馬鹿にしているのかは不明だが、そう言葉を投げられれば
「違うよ!そんなこと僕はしないよ!だって僕の目はゲインが綺麗だって言ってくれるもん!隠したりしたらもったいないじゃないか」
「はいはい、何?ゲインとの惚気の前ふり?そういうんだったらお前さん自分のギルドのたまり場に行きなさいよ」
先ほどのハイプリースト、この酒場兼とあるギルドのたまり場である宵闇堂のマスター。
グリフフォード=ガロニーフォ 通称G2と呼ばれることの多い男はアシェの友人の中でも、変わり者の一人だった。
そもそも、アシェがここに来ることもおかしな話だ。
ここは宵闇堂というギルドのたまり場で、表向きはただの酒場経営を兼ねた弱小ギルドのように見える、が。その一方でアサシンギルドからの密命のようなものを請け負うような仕事をすることも多いのだ。
もちろん公にしている話ではないが、ここに時折出入りするアシェもそのことは知っていた。
「大体、こんな昼日中から司祭が酒場に出入りなんかしてたら、駄目だろうが」
言いながら空いた酒瓶を揺らして見せれば、アシェは頬を膨らませる。
「僕は友人に会うために、友人のギルドに遊びに来てるだけだよ!昼日中からお酒を開けてるのはG2のほうでしょ!」
「俺に会いに来たのか?そりゃご苦労だな、じゃあもう会うっていう目的は達成されだろ?」
「もう!どうしてG2はそうやって意地悪をいうのさ!僕は君にも会いに来たけど、プランドやマチさんにも用があるんだよ!」
「プランドとマチエールに?今日は二人とも狩りに行ってて帰りは遅くなるって言ってたぞ?」
G2は言いながら、ギルドメンバーの予定表の書かれた黒板を見る
確かにマチエールとプランドの名前の部分は不在と書かれていた。
「なんだあ、そうかあ」
「俺たちに用事って何?」
G2がきけばアシェはちょろちょろっと酒場の入口へ向かう
「ほら、早くおいでよ」
「ええっ、でもいいんですか?ここ酒場ですよね?」
「いいんだよ、ここは僕の親友がマスターをしている溜り場なんだから」
「先輩の親友ですか?」
そんなやり取りが入り口から聞こえる。
アシェが誰かを連れてきたのか、年若い少年の声
そのやり取りに誰が親友だ。
と突っ込みたくなる。
暫くして、そのもたもたした子供をアシェが手を引いて引きずるように連れてきた。
そして、ニコニコと俺の目の前に立たせて。
「この子!今日から僕の後輩で僕が指南して面倒見ることになった僕付のアコライトだよ!マグノリアっていうの!」
かわいいでしょう!と押し出された子供は確かにアコライトの服を身に纏い、おずおずとこちらにお辞儀をした。
「は、初めまして」
ころころと転がる鈴のような声は確かに聖歌を歌わせたならそれは美しい神への捧げものになりそうだと思う
しかし、そんなことよりも俺が驚いたのは
柔らかな癖のあるグレーの混じった銀の髪、そして透き通るような白い肌と右目は深い藍色の瞳、それだけならなんということはない見目の美しいお稚児さんにでもされていそうなきれいなかわいいアコライト、だがその右左目に宿る虹色の滴
それは深い藍色の中に煌く虹の欠片のように澄んだ輝き
昔々、その世界樹の滴を浴びた魂はその恩恵を受け取り、銀の髪と虹の瞳を持って生まれてくるといわれている。
アシェが先ほど話した『お話』を思い出し。
「へえ、本当にいるんだ?」
G2はしげしげとマグノリアを見つめた。
「でも、君ただの人間なんでしょう?」
G2の問いかけに、マグノリアは困った顔で俯けばアシェが
「あたりまえだよ!ノアは普通のかわいい男の子だよ!」
「ノア?」
「マグノリアだからノア」
「ああ、そう。変なところで省略するねお前」
「えへへ」
「いや、ほめてないんだけど、でも。ふうんなるほどね」
虹の滴と呼ばれる子供、奇跡の瞳
一部地方では不吉の象徴とも呼ばれ、又ある文献にはその体には未知の力が秘められていて、その肉を食い体の一部を身に着ければ不老の力または幸運を身に着けることができるという言い伝えもある。
アシェが所属するギルドは一般的なギルドだ
もちろん彼お所属するギルドのメンバーはこんな天然素材のアシェが過ごしていけるほどに人も良く環境もいい、だがノアを守るためには力が足りない
何かが起きたときに対処できないばかりか、誰かが犠牲になるような事態も想像できる
「なるほどね」
G2はもう一度言う
「君は、俺たちを巻き込もうって魂胆なんだね?」
G2がアシェに問いかければ、アシェは小さくうなずいて
「だってG2やプランドならきっと僕の願い事を聞いてくれると思って」
真っすぐ顔を上げて言うアシェにG2は酒瓶を揺らす手を止めてその顔を見つめ返す
丁度そのタイミングでシーフとハイプリーストの二人組が帰還した。
「ただいまー、っとあれ?アシェきてたのね」
そう声をかけてきたのは、女性ハイプリーストのマチエール
「あ、マチさんおかえりー。プランドもおかえりー」
「あー、アシェ来てたのか」
「うん、ちょっとお願いと自慢があってねえ」
「何よ?お願いって」
肩にかかる長く真直な髪をさらりと手で後ろへと流し、マチエールがアシェに聞きながら、その視線はその横にいる小さなアコライトへ向けられている
「どうしたんだ?その子」
シーフであるプランドがそう聞くと
「うん、お願いと自慢はこの子の事なんだ」
アシェは二人にノアを紹介する
「今日から僕付のアコライトになったマグノリア君だよ!ノアって呼んでね!」
かわいいでしょう!とノアをマチエールの方へ押し出すように近づける。
「えっ!ようやくあんたにも付いてくれるアコライトが決まったの?!」
「うん、そうなんだあ、さっきおおじいちゃんから紹介されてねえ」
「大司祭様から?」
マチエールは聞き返す
「うん、それでノアが僕の指南指示で支援プリーストを目指すことになったんだよー」
「ま、まあ。支援の腕だけならあんた凄いけど。でもやだ、漸くあんたも大聖堂から一人前のプリーストとして認めてもらえたのね」
目頭を押さえるマチエール
「まあ、そんなわけでね。マチさんにはお祝いにホールケーキを作ってほしいんだよ!」
「は?ホールケーキ?」
「うん、イチゴがたくさんのっかったやつ」
「なんで私がそんなの作らなきゃならないのよ」
「え?だって今泣いて喜んでくれたじゃないか。それにノア孤児院で生活してるから滅多にホールケーキなんて見ないと思うんだよ、だからね?お願いマチさん」
両手を合わせてお願いポーズをとるアシェに、しょうがないわねえとマチエールは髪を後ろに束ね、エプロンを身に着け始める
何のかんの言って、マチエールはアシェに弱かった。
「あ、ノアも作るの手伝わせてもらうといいよ」
「えっ?僕もですか?」
「うん、ケーキ作るところ見ておいでよ、僕もよくゲインが苔桃パイ焼いてくれるんだけど、なんでただの白い粉がこんなにおいしいものになるのか本当にいつも不思議になるんだよ」
だから、行っておいで
とアシェは背中を押す。
「えーと、ノアだったかしら?粉振るったりするの手伝ってくれると助かるなあ」
マチエールは優しく言いながら、ノアの手を引いてキッチンへ向かおうとする
その背中にプランドが
「あー、マチ。俺ビーフシチュー食べたいわ」
「あ、じゃあ俺もちゃんとひき肉から作るミートソースのスパゲティ食べたいわ」
プランドとG2がそれぞれにその背中に伝える
「もーなんなのよ!あんたたち!そんなに時間のかかりそうなものばっかりリクエストして!」
「えー、いいだろ。俺狩りで動きまくったんだから」
「俺もたまり場温めてたんだから」
「プランドはともかく、G2のは意味が分からないわ、とりあえず作ればいいんでしょ!まったくもう!言いながら奥のキッチンへと消えていくマチエールの姿を確認して、プランドはアシェに座れよ、と促し自分も座った
G2が立つカウンターの席にアシェがよじ登るようにして腰かければ
「で?マチとあのノアって子に聞かせたくない、『お願い事』っていうのは何なんだ?俺はお前が天然なのは知ってるが、ちゃんとしていることも知っている。何を俺たちに持ってきた?」
プランドはアシェを見つめて問いかける。
G2はそれぞれの前にグラスを置きながら軽めのエールを注いだ。
二人をじっと見つめて、大きく深呼吸し。
「あのね……」
彼に初めて会ったのは、数日前のこと。
髭の真っ白なおおじいちゃんに、何時ものようにお茶に誘われて教会で一番奥の、いちばん豪華で大きな扉を叩いた。
金と白の豪華な法衣に身を包んだ、この教会の事実上のトップであり、大司祭であるおおじいちゃんは、僕がプリーストになったばかりのころから仲良しで、素敵なお菓子が手に入ったといってはお部屋に呼ばれることがあったから、何時ものようにその部屋に入ると、そこにはおおじいちゃんの方位の後ろに隠れるようにして銀の髪のアコライトが立っていた。
「こんにちは、おおじいちゃん」
僕がぺこりと頭を下げると、おおじいちゃんはニコニコしながら彼と僕とを引き合わせた
「こんにちは、アシェ。聞かせてもらっておるぞ?随分とプリーストとしての修業が進んで居るようじゃな?」
「それほどでもないです、僕もっと色々なこと勉強したいし、本も読みたいし……」
僕がそう答えれば、おおじいちゃんは目を細めて
「それなら。」
と、その銀の髪のアコライトを法衣の陰からそっと出し、僕の前に立たせる。
彼は
「こ、こんにちは」
と。目を合わせず笑うようにして下を向きながらお辞儀をした。
一目でわかったのはこの子が『普通じゃない』こと
目を合わせないようにして、年上の人間を避けるようにする
そして、機嫌を損ねないように表情を繕おうとする。
だけど、自発的には声は出せない。
自分の言葉を出すこと、感情を出すことが怖い状況に置かれている子供の仕草。
どうして僕がそんなことにすぐ気が付いたのかというと、僕はそういう目にあっている人に会ったことがあったからだった。
僕が小さいとき、僕の住んでいた村はモンスターに襲われて壊滅状態に陥ってしまったらしい。
らしいっていうのは、僕があまりに小さいころの事だったので、あまり覚えていないんだけど。
そんな中で、僕が引き取られた教会はすごく貧乏だったけど、神父様がとても良い人でそんなことにはならなかったんだけど、『普通じゃない』ことをさせられている子供たちがいる教会があるのだということを知った。
その『普通じゃない』事っていうのは、教会の運営のために、見習のアコライトたちを有志してくれる権力ある大人に奉仕活動をさせて、その教会の運営費果ては、牧師様たちの遊興費に充てられているとか。
その奉仕の内容が暴力であったり、性行為であったり、又公にできないような実験の材料のようなものにされたりしているアコライトが居ることを自分は知っていた。
だから、彼の顔を見たときに思った。
この子は『普通じゃない』
大人の暴力に慣れさせられている子供の顔だ。
ヒールでいくら体の傷は治せても、心の傷が治るわけじゃない、しかもずっとそれをされているのであれば、きっと自分より年上に人は怖いんだ
そう合点がいった僕は、彼の前にしゃがんで視線を合わせて切り出した
「はじめまして、僕はアルシェ、みんなアシェって呼ぶよ。君の名前を教えてくれる?」
しゃがんで見た彼の眼の色に僕は息をのんだ。
右目は深い海のような藍色、だけど左目はその藍をベースに虹の欠片が入り込んだような虹色が混ざっている。
「あ…あの」
じっと見る僕の視線に困ったように目を伏せてしまう。
「ああ!ごめんー君の眼があんまり綺麗だったから!恥ずかしかったらごめんね」
僕が謝ると、彼は少し顔を上げて聞いた
「変っていわれます……」
「えーーー!変じゃないよ!すっごく綺麗だよ!ねえねえ、君の名前を教えてよ」
「えっと、僕。マグノリアって言います」
「マグ…ノリア……うん!ノアって呼ぶよ!」
「の…ノア?ですか?」
「うん!マグノリアのノアから取ってノア!いいでしょ?」
「は……はあ」
困ったような顔になるノア
その様子をほほえましそうに見守りながらおおじいちゃんは言った
「よいよい、二人とも仲良くなったようじゃな?アシェ」
呼ばれればノアに向けていた顔を、おおじいちゃんに向ける
「今日から、その子をお主が指南して教育し、立派なプリーストへのなるための見本となるよう先輩として支えていくのじゃ」
「え?」
おおじいちゃんの急な提案に僕はきょとんとする
そして、おおじいちゃんの大きなしわだらけの手が僕とノアの頭へと延びわしゃわしゃとなぜられた
「アシェならば、この子の良き先輩となれるであろう、マグノリアはアルシェを先輩として師事仕え、様々なことを学ぶとよい」
「って。おおじいちゃん、ノアが僕付のアコライトになるっていうこと?」
なかなか後輩の決まらなかった自分にようやく後輩ができる嬉しさで僕は聞いた。
おおじいちゃんは相変わらず微笑みながら頷く
そして、僕はプロンテラ大聖堂からその足でノアを連れてモロクへと向かった。
砂の町。の片隅にある小さな酒場であり『宵闇堂』というギルドのたまり場に。
親友と友人にお願いごとをするために